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見立て  【お見立て】より

「みたてる」なんて言葉も最近は使わなくなりました・・ とは、志ん朝の演目「お見立て」での枕話から。

志ん朝は、「もしかしたら現代の人が知らない言葉になっているかもしれない」という配慮からだと思いますが、枕でオチに使う言葉の解説を、さりげなく、実にさりげなくしてくれることがあります。

広辞苑では、

み‐たて【見立て】

②見て選び定めること。

  ア)選定。鑑定。

  イ)診断。

  ウ)遊客が相方の遊女を選ぶこと。

とありますが、演目では正に(ウ)の意味で紹介され、オチは(ア)の意味になっています。

嫌いな旦那の座敷に出たくない遊郭の花魁(おいらん)が、若い者(喜助)に、「今日は病気だと伝えておくれ」「入院したと伝えておくれ」と居留守を使えと命ずる。

それでも諦めない夫婦約束までした旦那は、病院に見舞いに行くと言ってきかない。

最後は「実は死んだと言っておくれ」という花魁の無茶な注文も効き目なく、結局のところ喜助は旦那を連れて墓地にまで出向く展開に・・・。

志ん朝の廓噺(くるわばなし:吉原、品川などの遊郭を舞台にした演目)は実に楽しいですが、これも例外ではありません。 志ん朝の演じる花魁は呑気で、強情で、弱く、色っぽく、この仕事に就く女性象を見事に表現していますねぇ。 

 


古今亭志ん朝1 朝日名人芸ライヴシリーズ1 お見立て/火焔太鼓

 

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