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弁当を使う

唐茄子屋清談に登場する勘当(かんどう)中の若旦那。

叔父に売ってこいと言われた唐茄子を殆ど売りきって、最後の唐茄子を売りに寄った長屋でようやくお昼を食べることに。

すみません、ちょっとここで弁当使わせてもらいます・・・と。

最初に聞いた時には妙な言い回しだなぁと思いましたが、手洗いを使う、産湯を使う、というように、使うことによって当然起こる、「〇〇をする」という意味が省略されているのだそうです。

この〇〇に当たるものが、あまり人前で見せることを憚(はばか)るような行為であった奥ゆかしい歴史があるので、このような表現になるのですね。

「トイレ使ってオシッコさせてください」とか言いませんからね(笑)。

食べるという行為も昔は人前に見せるものでは無いという考えがあって、「弁当を使ってご飯を食べます」という言葉の後半が省略されてしまったのですね。

名作、男はつらいよの寅さんの啖呵(たんか)に、「帝釈天で産湯を使い・・・、姓は車、名は寅次郎」ってのがありますが、最初は「帝釈天で産湯につかり」だと思ってましたが、これも恥ずかしい誤解でした。

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